防虫剤公正競争規約

防虫剤の表示に関する公正競争規約

 

(目的)
第1条 この公正競争規約(以下「規約」という。)は、不当景品類及び不当表示防止法(昭和37年法律第134号)第31条第1項の規定に基づき、防虫剤の取引について行う表示に関する事項を定めることにより、不当な顧客の誘引を防止し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択及び事業者間の公正な競争を確保することを目的とする。
 

(定義)
第2条 この規約で「防虫剤」とは、しょう脳、ナフタリン、パラジクロルベンゼン 又はピレスロイド系化合物等の薬剤を使用して製造した繊維害虫の加害を防ぐ商品及び関連商品をいう。

2 この規約で「事業者」とは、防虫剤を製造して販売する事業者及びこれらに準ずる事業者で、この規約に参加するものをいう。
3 この規約で「表示」とは、「不当景品類及び不当表示防止法第2条の規定により景 品類及び表示を指定する件」(昭和37年公正取引委員会告示第3号)に定めるものをいう。
 

(基本理念)
第3条 事業者は、防虫剤の表示を行うに当たっては、適正な商品選択と適正な使用に資するため、可能な限り平易な言葉で分かりやすく、かつ正確な情報を明瞭に表示することに努めなければならない。

(必要表示事項)
第4条 事業者は、防虫剤の容器又は包装には、次の各号に掲げる事項を施行規則で定めるところにより見やすい場所に邦文で明瞭に表示しなければならない。
(1) 商品名
(2) 使用目的
(3) 成分名
(4) 用途
(5) 使用方法
(6) 使用上の注意
(7) 保存方法
(8) 使用量
(9) 内容量
(10) 事業者の氏名又は名称、住所及び電話番号
(11) 原産国名
(12) 詰替用の商品がある場合は、その旨
2 事業者は、防虫剤の最小包装単位において、施行規則で定めるところにより、必要な事項を表示しなければならない。
 

(特定事項の表示基準)
第5条 防虫剤の主たる成分に、有効成分を付加し、その効用(付加効用)を表示する場合には、その成分を施行規則で定めるところにより表示しなければならない。
 

(不当表示の禁止)
第6条 事業者は、防虫剤の取引に関し、次の各号に掲げる表示をしてはならない。
(1) 実際には原料としていない薬剤を原料としているかのように一般消費者に誤認されるおそれのある表示
(2) 品質、効能又は効果等について、虚偽、誇大又は不正確な表現を用いることにより、実際のものよりも優良であるかのように一般消費者に誤認されるおそれのある表示
(3) 他の事業者又は他の事業者に係る防虫剤を中傷し、又は誹謗するような表示
(4) 前各号に掲げるもののほか、防虫剤の内容又は取引条件について、実際のもの又は自己と競争関係にある他の事業者に係るものよりも著しく優良又は有利であるかのように一般消費者に誤認されるおそれのある表示
 

(特定用語の使用基準)
第7条 事業者は、防虫剤の品質、性能、取引条件等について、次の各号に掲げる用語を使用する場合には、当該各号で定めるところによらなければならない
(1) 完全を意味する用語は、断定的に使用してはならない
(2) 優位性、最上級等を意味する用語は、その内容が客観的、具体的事実に基づく具体的根拠がある場合においてのみ使用することができる。ただし、事業者は、表示前にデータ等を保有し、第9条の規定に基づく調査の際には提示しなければならない
(3) 前2号に掲げる用語のほか、防虫剤の品質、性能、効果等を強調する用語については、施行規則に定めるところにより使用しなければならない
 

(比較表示の基準)
第8条 事業者は、防虫剤の品質、性能、取引条件等について、他の防虫剤又は他の薬剤と比較表示する場合には、次に定める要件を全て満たした場合のみ使用することができる。
(1) 内容が客観的に実証された具体的事実に基づくこと
(2) 実証された事実を正確かつ適正に引用すること
(3) 比較の方法が公正であること 2 事業者は、前項により表示する場合は、表示前にデータ等を保有し、第9条の規定に基づく調査等の際には提示しなければならない。
 

(防虫剤公正取引協議会)
第9条 この規約の目的を達成するため、防虫剤公正取引協議会(以下「公正取引協議協会」という。)を設置する。
2 公正取引協議会は、この規約に参加する事業者をもって構成する。
3 この規約を円滑、効果的に実施するため、公正取引協議会は、次の事業を行う。
(1) この規約の内容の周知徹底に関すること
(2) この規約についての相談及び指導に関すること
(3) この規約の規定に違反する疑いがある事実の調査に関すること
(4) この規約の規定に違反する者に対する措置に関すること
(5) 不当景品類及び不当表示防止法及び公正取引に関する法令の普及並びに違反の防  止こと
(6) 関係官公庁との連絡に関すること
(7) 会員に対する情報提供に関すること
(8) 一般消費者からの苦情処理に関すること
(9) その他この規約の施行に関すること
 

(会員証紙)
第10条 事業者が、この規則に従い適正な表示をしている防虫剤の容器、包装等に「会員証紙」を表示しようとしている場合は、あらかじめ公正取引協議会の承認を受けなければならない。
 

(違反に対する調査)
第11条 公正取引協議会は、事業者の防虫剤の取引に関する表示につき第4条から第8条までの規定に違反する事実があると思料するときは、その事実について必要な調査を行うことができる。
2 公正取引協議会は、前項の調査をするため、関係者又は参考人から資料の提出又は報告若しくは意見を求めることができる。
3 事業者は、前項の規定に基づく公正取引協議会の調査に協力しなければならない。
 

(違反に対する措置)
第12条 公正取引協議会は、第4条から第8条まで及び第10条の規定に違反する行為があると認めるときは、当該違反行為を行った事業者に対し、当該違反行為を直ちに排除すべき旨 又は当該違反行為と同種の若しくは類似の違反行為を再び行ってはならない旨を文 書をもって警告することができる。
2 公正取引協議会は、前項の規定による警告を受けた事業者が当該警告に従っていないと認めるときは、その旨を消費者庁長官に申告し、又は当該該事業者に対し30万円以下の違約金を課することができる。
3 公正取引協議会は、第1項又は前項の規定により警告し、又は違約金を課したときは、その旨を遅滞なく文書をもって消費者庁長官に報告するものとする。
 

(規則の制定)
第13条 公正取引協議会は、この規約の実施に関する事項について規則を定めることができる。
2 前項の規則を定め、又は変更しようとするときは、公正取引協議会の総会の議決を経て、事前に消費者庁長官及び公正取引委員会の承認を受けるものとする。
 

(規約の改廃)
第14条 この規約の改廃は、公正取引協議会の総会の議決を経て、公正取引委員会及び消費者庁長官の認定によるものとする。

 

附則
この規約の変更は、規約変更について公正取引委員会及び消費者庁長官の認定の告示があった日から施行する。
 

変更(平成28年8月30日)公正取引委員会・消費者庁認定)

 
 
 

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