公正競争規約施行規則

防虫剤の表示に関する公正競争規約施行規則

 

(定義)

第1条 防虫剤の表示に関する公正競争規約(以下「規約」という。)第 2 条第 1 項に規定する「関連商品」とは、複数の機能を持った商品のうち、機能として防虫効果を表示した商品をいう。 例示すると次のとおりである。 「防虫効果のある洋服カバー」、「防虫効果のある除湿剤」、「防虫効果のある ハンガー」等
2 規約第 2 条第 2 項に規定する「これらに準ずる事業者」とは、同項の防虫剤を製造して販売する事業者以外の事業者であって、防虫剤について自己の商標 又は名称を表示して販売する事業者をいう。
 

(表示方法)

第2条 規約第 4 条第 1 項に規定する事項は、最小販売単位ごとにその容器又は包装の見やすい場所に明瞭に表示する。ただし、容器又は包装に表示することが困難なものについては、容易に離れないように取り付けた下げ札に表示することができる。
2 規約第 4 条第 1 項第 2 号から第 4 号までの事項は、商品名のそばに明瞭に表示する。
3 規約第 4 条第 1 項第 6 号から第 9 号までの事項は、項目名をつけて、枠囲いして一括表示する。ただし、項目名について、他の法令等において別に指定されている場合は、当該項目名により表示することができる。
 

(文字の大きさ)
第3条 規約第 4 条第 1 項に規定する事項の表示に用いる文字は、日本工業規格Z 8305 に規定する 8 ポイント以上の大きさとする。ただし、表示可能面積 (原則として当該容器又は包装の最も広い平面をいう。)が 200cm2 未満であって、8 ポイントの文字を使用することが困難である合理的な理由がある場合は、 4.5 ポイント以上の大きさの文字を使用することができる。
2 前項の規定にかかわらず、前条第 3 項に規定する項目名の表示に用いる文字は、日本工業規格 Z 8305 に規定する 10 ポイント以上の大きさとする。ただし、 前項の規定により、4.5 ポイント以上の大きさの文字を使用することができる 商品にあっては、項目名の表示について、6 ポイント以上の大きさの文字を使用することができる。
 

(使用目的)
第4条 規約第 4 条第1項第 2 号に規定する「使用目的」は、「繊維製品防虫 剤」、「毛皮製品防虫剤」、「皮革製品防虫剤」等対象製品を明瞭に表示する。
 

(成分名)
第5条 規約第 4 条第 1 項第 3 号に規定する「成分名」は、主たる成分について次の各号のうち該当する製剤名を表示する。
ア しょう脳製剤
イ ナフタリン製剤
ウ パラジクロルベンゼン製剤
エ エンペントリン製剤
オ その他の製剤は、上記に準じて主たる成分名を用い、「○○製剤」とする。
 

(用途)
第6条 規約第 4 条第 1 項第 4 号に規定する「用途」は、「洋服ダンス用」、「引出し用」等具体的に表示する。
 

(使用上の注意)
第7条 規約第 4 条第 1 項第 6 号に規定する「使用上の注意」は、次の事項について必要な表示をする。
(1) 安全に使用するための注意事項
安全に使用するための注意事項は、アに掲げる注意事項について、当該 各 号に定めるところにより、イに掲げる強調方法を用いて他の注意表示に比べて特に目立つように一括して表示する。なお、必要に応じて理由を記載するものとする。
ア 注意事項
(ア) 幼児の事故防止のための注意事項 強調方法の 2 項目以上を用いて表示する。
(イ) 衣類の入れ替え時の換気に関する注意事項 強調方法の 2 項目以上を用て表示する。
(ウ) 使用量を守ることの注意事項 強調方法の 2 項目以上を用いて表示する。
(エ) 誤食時の応急措置等安全に使用するために必要な注意事項 強調方法の 1 項目以上を用いて表示する。
イ 強調方法
(ア) アンダーラインを引く。
(イ)文字の大きさを他の説明文より 1 ポイント以上大きくする。
(ウ) 文字の色を変える。
(エ) 太字にする。
(2) 容器又は包装の保管に関する注意事項 誤食等への対応のため、商品の使用中は容器又は包装を保管する旨を表 示する。ただし、最小包装単位において、成分名、事業者の名称及び電話 番号が表示されている場合又は商品の形状等により誤食の注意が必要ない 場合は、省略することができる。
(3) 他の製剤と併用すると支障のある場合の注意事項 注意事項を具体的に表示する。
(4) 合成樹脂、金属製品等に使用すると支障のある場合の注意事項使用できない製品を具体的に表示する。
(5) 有効期間 規約第 4 条第 8 号に基づき表示する使用量を用いて一般的な使用をした場合の有効期間を表示する。ただし、有効期間が温度や使用状態等で一定しないことの説明及び取り替え時期を示す目印(インジケーター)を付し た商品は、その説明を表示することができる。
(6) 商品の形状、特性等により必要な注意事項 収納容器、用途外使用、再結晶等に関する注意事項を必要により表示する。
 

(使用量)
第8条 規約第 4 条第 1 項第 8 号に規定する「使用量」は、「タンスの引出し」、 「洋ダンス」等具体的な使用箇所を示し、「包」、「枚」、「シート」、「個」等一般消費者に分かりやすい単位を用いて表示する。
 

(内容量)
第9条 規約第 4 条第 1 項第 9 号に規定する「内容量」は、次の基準で表示する。
(1) 容器又は包装の量目を含まない。
(2) 生産時における正味重量で表示する。
(3) 分かりやすい単位を明記する。
 

(事業者名等)
第10条 規約第 4 条第 1 項第 10 号に規定する「事業者の氏名又は名称、住所及び電話番号」は、製造する事業者と販売する事業者が異なる商品にあっては、 製造する事業者及び販売する事業者の氏名又は名称、住所及び電話番号を表示 する。ただし、販売する事業者が当該商品に関する問い合わせ等に対応できる 体制を採っている場合には、製造する事業者の住所及び電話番号の表示を省略することができる。
2 事業者の氏名又は名称は、一般に知られている略称により表示することができる。
 

(原産国名)
第11条 規約第 4 条第 1 項第 11 号に規定する「原産国名」は、当該防虫剤の内容について実質的な変更をもたらす行為が行われた事業所が所在する国の名称を次の各号に定めるところにより表示する。ただし、国産品について、原産国を誤認されるおそれがない場合は、表示を省略することができる。
(1) 「原産国名」は、「原産国○○」、「○○製」又は「made in ○○」(○○は国名)と表示する。ただし、「made in ○○」による表示は、国名が日 本で通常使われている名称と著しく異なる等一般消費者が容易に判別でき ない場合は、使用することができない。
(2) 詰替、小分け等の行為は、「防虫剤の内容について実質的な変更をもたらす行為」に該当しない。
(3) 原産地が一般に国名よりも地名で知られており、その商品の原産地を国 名で表示することが適当でない場合は、その地名を原産国とみなす。
 

(詰替用)
第12条 規約第 4 条第 1 項第 12 号に規定する詰替用商品がある場合の表示は、次に定める場合においては、容器又は包装における表示を省略するこ とができる。
ア 商品の形状により、当該商品に詰替用商品があることが容易に分かる場合
イ 商品(容器又は包装を除く。)にその旨を表示している場合
 

(最小包装単位)
第13条 規約第 4 条第 2 項に規定する最小包装単位の表示は、成分名、事業者名又は商品名等を表示する。ただし、商品の形状により誤食に関する注意が 必要ない場合は、省略することができる。
 

(特定事項の表示基準)
第14条 規約第 5 条に規定する有効成分の表示は、付加効用と有効成分を併 記し、又は関連が分かるように表示する。
2 前項の成分表示は、化学名、商品名、慣用名又は一般的に普及している略語により表示する。ただし、多成分からなる混合物及び成分の特定が化学的に不可能な場合は、総称名(例えば香料、植物抽出液、植物精油等)で表示することができる。
 

(表示の禁止)
第15条 規約第 6 条第 1 号に規定する不当表示には、実際には主たる成分としていない薬剤の略語等を商品名の一部等に表示することが含まれるものとする。 薬剤の略語等を例示すると、次のとおりである。
ア パラジクロルベンゼンの略語「パラ」
イ ナフタリンの略語「ナフ」、「ナフタ」
ウ しょう脳を意味する語句「ショウノウ」、「ショーノー」
エ ピレスロイドの略語「ピレ」、「ピレス」
2 規約第 6 条第 2 号に規定する不当表示には、次の表示が含まれるものとする。
(1) 公認された規格に適合する原料を使用している商品について、その商品が公認された規格に適合するかのように誤認されるおそれのある表示
(2) 自己の取り扱う他の商品又は自己の営む事業等について与えられた賞又は認定等を当該商品について与えられたものであるかのように誤認されるおそれのある表示
 

(特定用語の使用基準)
第16条 規約第 7 条第 1 号及び第 2 号に規定する「用語」は、次に定める文言
(1) 完全を意味する用語 「完全」、「完ぺき」、「絶対」、「万全」等の文言
(2) 優位性、最上級等を意味する用語 「世界一」、「日本一」、「最高」、「超」、「スーパー」、「当社だけ」、「新しい 効力」、「他の追随を許さない」、「強力」、「高級」等の文言
2 規約第 7 条第 1 号に規定する「断定的に使用」とは、一般消費者に誤認を生 じないようその用語の適用範囲を明確に限定することなく、無条件に当該用語を使用することをいう。
 

(会員証紙)
第17条 規約第10条に規定する「会員証紙」の表示は、防虫剤の容器、包装等の見やすい場所に次のいづれかの方法で行うものとする。
(1) 印刷
(2) シール
(3) スタンプ
 2 「会員証紙」の表示は次の図柄をもって行う。

 3「会員証紙」の大きさは、直径10ミリメートル以上とするものとする。
 4「会員証紙」を表示する事業者は、「会員証紙(公正マーク)の使用の関する細則」で定めるところにより承認を受けるものとする。
 

(細則等の制定)
第17条 公正取引協議会は、規約及びこの施行規則を実施するため、細則又は 運用基準を定めることができる。
2 前項の細則又は運用基準を定め、変更し、又は廃止しようとするときは、公 正取引協議会の総会の議決を経て、事前に公正取引委員会及び消費者庁長官に届け出るものとする。
 

附 則
この施行規則の変更は、規則の変更について公正取引委員会及び消費者庁長官の認定の告示があった日から施行する。
 

変更(平成 27 年 1 月 20 日公正取引委員会・消費者庁認定)

 
 

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